MMMは継続的に配当を出している会社で、しかも増配を続けています。その年数はなんと61年という本当に長いあいだ増配を続けている企業です。
この60年間増配という記録は、投資家にとって信頼できる期間ではないでしょうか。もちろん、近年の売上や財務状況は確認しないといけませんが、私の場合はこの記録を信頼し、投資に踏み切ったといっても過言ではありません。
MMMの配当金
MMMの配当金推移です。(英語ページにとびます)
現在は1977年からの配当金の記録を確認することができます。
MMMの株価

この5年間の株価を見ていると2017年の年末頃から下落をしています。当時240ドルほどだった株価の時はさすがに購入できないと考えていましたが、2019年5月頃から業績への不安が広がり株価が下落しています。私が購入し始めたのはこの頃からです。そして2020年には、配当利回りが4%を超えていたことから、それなりに買い増しを続けてきました。
リーマンショック時の株価は50ドルほどです。その後、2012年末頃に100ドルだった時期があり、現在に株価となっています。
MMMからの配当金受取額
MMMは2019年から保有しており、年に4回配当金を頂く予定です。
年 | 配当金額(ドル) |
---|---|
2019 | 91 |
2020 | 246 |
合計 | 337 |
どの米国株にも言えることですが、年に4回配当金が受け取れるのは嬉しいですね。
現在の配当利回りは3.3%程です。今後も増配が続くと考えると十分な配当利回りではないでしょうか。2008年のリーマン・ショック時にもしっかりと増配しているところが、日本株にはない安定感を感じます。
MMMの事業
MMMは米国を代表する化学・素材のコングロマリット企業です。
広範な産業分野や身近な暮らしの中で、サイエンスを活かした4つの事業部門に分けられています。
セーフティ&インダストリアル
工業、電力市場やセーフティ市場などに貢献しています。
例えば、精密成形に必要な研磨剤、ボルト留めに変わる接着・接合のためのテープ・接着剤、電線の接続部やケーブルコネクタの絶縁保護・防水用途に使われる電力関連の製品があります。
ヘルスケア
医療から食品関連まで幅広くカバーし、健康と安全への要請に応えています。
手術前後の患者さんの体調管理製品、歯科用接着剤、医療用テープなどを扱っています。
コンシューマー
暮らしに密着した製品群が便利で快適な毎日を支えています。
文具・オフィス製品としてポスト・イットが有名です。他にもラベルシール、テープ、研磨粒子つきのスポンジなどもあります。
トランスポーテーション&エレクトロニクス
自動車や電子用製品などのOEMのお客様向けビジネスや建設・建築関連市場などに貢献しています。
自動車関連の塗装システムや材料、安全衛生製品として防じんマスク、半導体製造機器の媒体と使われるフッ素化学製品、道路標識の反射シートがあります。3Mの防じんマスクは、コロナ前から有名ですね。
MMMの企業業績について
売上、営業利益と営業利益率について
売上はこの数年間ほぼ横ばいです。2019年の営業利益および営業利益率が低下しましたが、2020年にはコロナ禍においても上昇しています。これはかなりの安心材料ではないでしょうか。
一株当たり利益(EPS)、配当金、配当性向と増配率について
こちらは特に配当性向が右肩上がりなのが気になります。62年の連続増配は記録として十分ですが、それは企業業績が基盤となっていることは間違いありません。2020年はEPSを上げることができましたが、今後も安定した増配を続けていくためには、企業業績向上を続けてもらいたいところです。
それでも、2020年の増配率は2%ほどです。コロナ禍で減配や配当維持をした企業もありますから、これは立派な数字です。
営業キャッシュフロー、フリーキャッシュフローと営業キャッシュフローマージンについて
営業キャッシュフローマージンも伸びており、この数字を見る限りでは、大きな問題は見当たりません。優良企業だと思います。
まとめ
MMMは配当利回りはここ数年で高くなってきました。理由は業績悪化を懸念した株価の下落です。しかし、その増配記録は60年を記録しており、この記録を崩すことはあまりないのではと考えますが、業績は引き続き確認していきます。
購入したのは2019年なのでこれから長期保有し、配当を楽しみにしたいと思います。
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